長野県須坂市は日本有数の少雨地帯で、かつ、水はけの良い扇状地は、昼夜の寒暖差が大きく、日照量が多いため、美味しい果実を育てるにはうってつけの気候風土。長野県果樹試験場が須坂市に置かれていることが何よりもの証です。

そんな須坂の地で家業を継いだ丸山さんは、土地に一番合った品種を追求しながら作り続けています。
新しい品種に積極的に挑戦し、ぶどうでは黒ぶどう「ブラックビート」や赤ぶどう「クイーンルージュ」など美味しくも珍しい品種を須坂でいち早く栽培に乗り出し、りんごでは果肉の赤い「ムーンルージュ」という希少な品種も手掛けています。

品種のみならず、栽培技術の向上にも余念がありません。一つぶどう畑を見てみても、一般的には四方八方に小枝を伸ばしていくところ、丸山さんは一方向のみへ枝を伸ばしていく栽培法。この方が管理がしやすい上、発育も良くなったんだそう。品種によっても管理方法が異なるため、新しい品種を試す度に試行錯誤の連続だといいます。